俺にしては結構な上出来だと思うんだけど。



「うん。いいんじゃない?」



「まぁ、教えてくれる人に嘘つくのはアレなんだけどさ。
こうでもしないと教えてもらえないし」



今日の目的は俺の片割れの名前を知ること。



流石に俺だけつけて、片割れだけつけないなんてことはないだろう



…もう十数年も前だから覚えてないかもしれない。



でも、俺らにはこれしかなかった。



………そして、喫茶店で時間を潰して、1時間後、病院の屋上のベンチで村野七菜子さんを待っていた。



Limaに調べてもらった村野七菜子さんの写真を持って、来る人くる人を写真と見比べていた。



「……あっ!白!!あの人!」



青に言われ、指さした人と写真を見比べる



「あ、ほんとだ。」



…見つけた。



多分あっちは俺らのことを知らないから、俺らから声をかけた



「あの、村野七菜子さんですか?」



「あ、はい。
夜明さん、だよね?」



「はい、そうです。

あ、あっちのベンチに座りましょう」



今さっきまで俺たちが座っていたベンチへと案内し、俺らも座った。



「こんにちわ。
お忙しい中、時間を作ってくださってありがとうございます」



「いいえ。私も気になってたのよ」



「…七菜子さん、単刀直入にお聞きしますが、僕たちのこと覚えていますか?」