鋭い刃のように僕らの心へと突き刺さる



…だって、この人の言ってることは事実だから。



名前も戸籍も、何もわからない。



本当に家族じゃないかもしれない。



今まで知らなかったんだから、あの時白が写真を見つけなければ"きょうだい"のことなど知らずに生きていた。



捨てられたかもしれない"きょうだい"には血のつながりしかない。



他には、思い出すらもない。



そんなの繋がってるとは言わないだろう



…でも、



「それでも僕らは"家族"を見つける。
血のつながりがあるからとか、可哀想だからとか、そういうんじゃない。


僕にとって、大切な、たった1人の姉だから。
白にとって、大切な、たった1人の片割れだから。




僕らは必ず"家族"を見つける。」



本当にそれだけなんだ。



ただ、世界でたった1人の僕の姉に、白の片割れに、僕は会いたい。