その声にバッと顔を上げた



聞いたこともない声なのに、何処か安心して、いつの間にか震えはピタリと止まっていた。



その声の主は日本に珍しい白髪で、右が赤黒で左が銀のオッドアイのスーツ姿の男だった」



伊織「おい!白髪に赤と銀のオッドアイって…」



昴「いや、刹那じゃないだろ」



翼「うん。右と左の色が逆だし、刹那は赤黒じゃなくて赤だよ。」



凪「…確かに白髪は珍しいけどな」



族潰しの刹那の容姿とは似ているが違う。



刹那は確かにあの人と同じ白髪だが、右が銀で左が赤だし、赤は赤黒って感じじゃない



だから、あの人は刹那では無いだろう



青「スーツ姿だったからか、僕たちよりかなり年上に見えたけど、今思うと同じくらいの人だったと思う。



「あ、いや、、」



震えは確かに止まったが、よくよく考えれば、此処は裏で有名でかなりガラの悪い奴らが集まるところだった。



裏の人間ではない僕らは直ちに去るべきだった場所。



何があるかわからない、危険なところだった



「…もしかして、Limaの依頼人?」



「え、?あ…はい」



角の先を見ればすぐにあるLimaのアジト。



そこを指さして聞かれ、思わず答える



「……あぁ、もしかしてLimaの目、見たの?」



じーっと僕の目を探るように見ていた瞳から逃げるように目をそらして、小さく頷く。