それから1週間後、僕らは裏で優秀だと言われているらしい"Lima(リマ)"という情報屋の元へと向かった。



「…名前は。」



パソコンの方を向いたままのスーツ姿の人が声を掛けてきた。



声はあまり高くなく、男か女かわからない。



それに加え、背中を向けてるし、帽子も被っていて容姿も全くわからない。



でも、年齢は僕らより少し年上くらいだと思う



「俺は夜明白、こっちが弟の青。」



「…アナタがLimaですか?」



「……夜明白。〇〇中1年✖組△番。空手部所属、12歳。
夜明組若頭で組長の息子。

夜明青。〇〇小6年△組✖番。運動クラブ所属の空手教室通い、11歳。


…普通の暮らしをして、情報なら組長である父親に聞けばいい貴方方がココへ来た理由は?」



一応組長の息子である僕らの情報はロックが掛かっていた筈だが、簡単に調べられたということは、かなりの腕前であることは確からしい。



「…昔、〇△病院に働いていた看護師を調べて欲しい。」



母子手帳に書いてあった名前をメモ帳に書き写して、持ってきた紙をLimaへと渡す。



「……目的は?」



「生き別れた姉を探している。
その為にこの人に聞くことがある」



「………報酬は?」



「後にまた調べて欲しいことがあるのでその時に払います。」