直樹「…やっぱりな。

お前な、痛かったらちゃんと言え。


痛み止め、打つからな」



既に持ってきたのか、白衣のポケットから点滴がてできた



陽向「…わかってたの?」



既に持ってるってことは、俺が痛がってるのがわかってたってこと。



俺が起きたとき、一回しか来てないのによくわかったよね。



直樹「…いや、向日葵からメールで聞いてな。」


…向日葵から?



陽向「向日葵が気づいてたってこと?」



直樹「…ああ。

んじゃ、また夜に来るから」



点滴をつけ終わり、俺の頭を優しく撫でてから病室を出ていった。



翼「…さっきの人は?」



暫く重い沈黙が続いたが、ずっと黙っていた翼は、直樹が付け替えた点滴を見つめる。



陽向「……直樹。
俺の担当医ではないけど、向日葵と知り合いみたいで俺の事も知ってるみたい。だからたまに様子見に来る」



直接言われたこと、見て感じたことをそのまま口にする



翼「ふーん。そうなんだ」



それ以上のことは何も言わなかった。



…それからは、先ほどの話題には一切触れず、琥珀たちが戻ってからも面会終了時間までずっと雑談していた