「そろそろ離せよ、変態」
救いの手はやはり疾風だ。露李の背に手を伸ばす。
理津から抜け出し、疾風の腕の中にぽすっと収まる。
「何だよ疾風。邪魔すんじゃねぇよ」
疾風の胸に顔をくっつけている状態の露李は真っ赤になっている。
「困ってるだろ」
「露李の抱き心地良いだろ?そう思わねぇ?」
何を聞く。
露李の心の中は羞恥で埋め尽くされた。
それは脂肪の問題だろうか。
露李にとってはどちらを答えられても恥ずかしい。
疾風の顔を見上げると、理津を睨みながらも頬が少し赤
かった。
「どうなんだ?」
しばらく黙っていたが、ようやく口を開いた。
「…ああ。そうだな」
「アホか!」
すかさず露李が叫ぶ。
「何だよお前ら、うるせーな…」
木から降りてきた結は首を横に傾げた。
「結が言うの、それ」
文月が黒く笑うが、構わず結はふて腐れたように露李たちを眺める。
「妬いてるの?」
「何がだよ」
「鈍感なのか、わざとなのか微妙なとこだね結は」
そんな二人の元へ露李が走ってくる。
「文月先輩、結先輩ー!」


