「でも」
「え?」
「露李様や美喜さんがいらっしゃるなら、行ってみたいなと思うこともあります」
遠慮がちな海松の笑みに露李は言葉を詰まらせる。
次第に蕩けるような表情になり。
「…ねえ。露李、あんた姫様の威厳とかって」
「海松ちゃん可愛いっ!!」
「聞いてなかったわね…」
呆れた美喜は二人を放置して黙々と食事を続ける。
「海松ちゃんいつもありがとっ、ほんとに──いった!!」
勢いよく抱きついたものの左腕と肋が痛み、盛大に顔をしかめる。
見守ってくれていた守護者たちや水無月、秋雨たちから心配そうな視線が飛んできて、アハハと笑って誤魔化した。
「あんた馬鹿ねぇ…」
「ほっといてっ。海松ちゃんが可愛かったんだもん、しょうがないでしょ」
「露李さま…!」
頬を染めて嬉しそうにする海松に、美喜は馬鹿馬鹿しくなってまた卵焼きを頬張った。


