「あの方です。行かなきゃ」


「ちょ、待て露李!」


結の声を後ろに聞き、露李はさっと飛び上がった。

走っていくよりも速い。


「先輩早くー!」




追いかけてくる結の顔を見ないように、ただ前を向いた。