そして続けざまに足音がこちらに向かってくる。
「露李様のお声が!!」
「露李か!?」
「何かあったんじゃねぇだろうな!?」
「先輩はご無事ですか!?」
スパーンと襖が開き、中の光景に四人とも一様に固まる。
「何を……しているんだ……?」
疾風が他三人の気持ちを代弁していた。
元に戻ったものの、あられもない姿の露李と悪魔のような形相の水無月、珍しく真っ赤な顔をした文月と真っ青な顔の結。
「きゃーっ露李様!?」
「み、海松ちゃん……」
「どうなさったんですか!」
何とも説明に困る状況で、露李も口ごもってしまう。
「こいつらが……露李を陵辱したのだ!」
「陵辱とか言わないで兄様っ」
「そこかよ!んなことしてねーよ!」
即座に結が否定するも水無月は小刀を突きつけたままだ。
「そんなこと……したんですか……?」
すっと海松の声が氷点下になる。
「や、してない……してないっつーの!」
「もうっ、皆さん早く出て行って下さい!!」
海松が叫び、どやどやと守護者たちが出て行く。


