裏庭に着くと、白い丸テーブル二つを囲んで朱雀たちが座っていた。
「お前らまだ食べてなかったのかー?」
「遅いよ露李ちゃん、結」
大地がにこっと微笑む。
「すみません」
「あの、あの、露李先輩」
知恩が顔を赤らめてこちらを見ている。
加えて大地はニヤニヤ笑い。
朱雀は目を丸くし、水鳥は顔を背ける。
「どうしましたか?」
怪訝そうに露李が尋ねた。
「いや、その手は何かなと思ってね」
大地が指を差す。
「だあああっ!」
手が、差しのべられた流れで繋いだままだ。
風雅が奇声とともに手を離す。
「ちっ、ちげーよ!?」
何がだろう。
露李は首を傾げた。
「俺はだなー!そういう流れでこう、あれだ!」
「へえ?手が早いね」
「誤解だ!大体な、俺はもっと色気のある女が好みであってなー!」
「……うわぁ最低」
大地が心底引いたという目で風雅を見る。
「…露李、こっち来い」
朱雀が露李に手招きする。
「そ、そうですよ露李先輩!気にせず食べましょう!」
知恩も無理のある笑顔で椅子を勧めた。
「まぁ…色気は、ないけど」
露李の呟きに風雅が戦く。
「いや、あのな露李」
「大丈夫です気にしてません」
「そ、そうか?」
「ええ」
そのやり取りに大地がぶはっと吹き出した。


