一通り注文を終え、運ばれてきたカップに口をつける。 「真冬になると水がお茶になるのね。知らなかったわ」 「だろうね、君が来たのはもっと前だったし」 そんな他愛のない時間を過ごす。 これもきっと数ある幸福のうち一つ。 そう思いながら──。