***
「あー?委員長だぁ?」
昼休み、頓狂な声を上げたのは結だ。
露李が朝に感じた不気味さを守護者たちに話すと、皆一様に顔をしかめた。
「何だか、前と違うというか。何て言うかこう…毒々しいみたいな」
「不穏だね」
文月が空を仰ぐようにして呟く。
「何ですかねえ、ほんとに次から次へと。露李先輩を困らせるために誰かが仕組んでるみたいじゃないですか」
「あながち間違いでもないかもしれねぇぞ」
頬を膨らませて憤る静に、理津が面倒そうな素振りを見せながら答える。
海松が作ってくれた美味しそうな卵焼きを口に運びながら、露李は守護者たちを見回した。
思った以上の反応を示したことで逆に冷静になり、世の中にギャップと言う言葉があることを思い出したのだ。
穏やかそうに見えて、実は腹黒だった。
よくある話だわ、と少し焦りながら思う。
「んー、一概には判断しきれないね。結構な日も経ってるし、人なんて簡単に変わるものだし」
ねえ、と文月が結に顔を向ける。
頷き、大好きなパンを可愛らしくもぐもぐと噛んで飲み込んでから結も口を開く。
「そうだな、特に俺らはその委員長ってヤツをよく知らねーし。疾風、理津、お前らはどうなんだ?」
「俺もそこまで仲良くはなかったので、あまり参考になる点は無いかと」
「はあ?何言ってんだてめぇ一番ピリピリしてただろうが」
理津が思いきり眉間にシワを寄せて疾風に突っ込み、互いに黙りこむ。
普通のヒトかもしれないのに、ただ人なのを良いことに紫の気をばんばん飛ばした自分を思い出したのだろう。
「まあ露李が怖がってたんなら、そういうことなんだろうけどなー」
何とはなしに為された結の呟きに一瞬で注目が集まる。
露李としては少し罪悪感が湧いてきたところで、ぐっと言葉に詰まった。
綺麗な仕草で弁当を食べ終えてから文月が冷ややかに問う。
「やっぱりお前もそう思う?」
「おー。“守護者”とかなかなか出てくる言葉じゃねーし、何か知っててもおかしくはないだろ」
「知られたらただじゃ済まないよ。この町はただでさえ神様とか神聖なものが好きなんだから。花霞なんて邪気の塊が言いふらされたりしたらどんな跳ねっ返りが来るやら」
「分かってる。けど一番の根拠はコイツだ」
鋭い視線が自分に向けられ、ひいっと露李が背筋を伸ばした。
もしかすると声も漏れていたかもしれない。
「何でしょう」
必死で落ち着いた声を取り繕うも、結が呆れた顔をする。
何だか結にそんな顔をされるのは心外な気がしたが、それも気づかなかったふりをする。
「お前なー分かってんのか?自分の話だっての」
「分かってますよそれくらい!」
「おーおー結様に向かって威勢のいいこったなー。そうだ、だから言ってんだよ分かれバーカ!」
「バカ!?」
身を乗り出した両者をハイハイと宥めつつ笑いのツボに入ったのは文月だ。
「あはは、分かってやって露李ちゃん。こいつ素直じゃないから!」
「結局何が言いたいのかさっぱり分かりませんが」
生真面目な疾風を理津がニヤニヤ顔で見つめ、静が微笑ましそうに笑みを浮かべる。
「あー?委員長だぁ?」
昼休み、頓狂な声を上げたのは結だ。
露李が朝に感じた不気味さを守護者たちに話すと、皆一様に顔をしかめた。
「何だか、前と違うというか。何て言うかこう…毒々しいみたいな」
「不穏だね」
文月が空を仰ぐようにして呟く。
「何ですかねえ、ほんとに次から次へと。露李先輩を困らせるために誰かが仕組んでるみたいじゃないですか」
「あながち間違いでもないかもしれねぇぞ」
頬を膨らませて憤る静に、理津が面倒そうな素振りを見せながら答える。
海松が作ってくれた美味しそうな卵焼きを口に運びながら、露李は守護者たちを見回した。
思った以上の反応を示したことで逆に冷静になり、世の中にギャップと言う言葉があることを思い出したのだ。
穏やかそうに見えて、実は腹黒だった。
よくある話だわ、と少し焦りながら思う。
「んー、一概には判断しきれないね。結構な日も経ってるし、人なんて簡単に変わるものだし」
ねえ、と文月が結に顔を向ける。
頷き、大好きなパンを可愛らしくもぐもぐと噛んで飲み込んでから結も口を開く。
「そうだな、特に俺らはその委員長ってヤツをよく知らねーし。疾風、理津、お前らはどうなんだ?」
「俺もそこまで仲良くはなかったので、あまり参考になる点は無いかと」
「はあ?何言ってんだてめぇ一番ピリピリしてただろうが」
理津が思いきり眉間にシワを寄せて疾風に突っ込み、互いに黙りこむ。
普通のヒトかもしれないのに、ただ人なのを良いことに紫の気をばんばん飛ばした自分を思い出したのだろう。
「まあ露李が怖がってたんなら、そういうことなんだろうけどなー」
何とはなしに為された結の呟きに一瞬で注目が集まる。
露李としては少し罪悪感が湧いてきたところで、ぐっと言葉に詰まった。
綺麗な仕草で弁当を食べ終えてから文月が冷ややかに問う。
「やっぱりお前もそう思う?」
「おー。“守護者”とかなかなか出てくる言葉じゃねーし、何か知っててもおかしくはないだろ」
「知られたらただじゃ済まないよ。この町はただでさえ神様とか神聖なものが好きなんだから。花霞なんて邪気の塊が言いふらされたりしたらどんな跳ねっ返りが来るやら」
「分かってる。けど一番の根拠はコイツだ」
鋭い視線が自分に向けられ、ひいっと露李が背筋を伸ばした。
もしかすると声も漏れていたかもしれない。
「何でしょう」
必死で落ち着いた声を取り繕うも、結が呆れた顔をする。
何だか結にそんな顔をされるのは心外な気がしたが、それも気づかなかったふりをする。
「お前なー分かってんのか?自分の話だっての」
「分かってますよそれくらい!」
「おーおー結様に向かって威勢のいいこったなー。そうだ、だから言ってんだよ分かれバーカ!」
「バカ!?」
身を乗り出した両者をハイハイと宥めつつ笑いのツボに入ったのは文月だ。
「あはは、分かってやって露李ちゃん。こいつ素直じゃないから!」
「結局何が言いたいのかさっぱり分かりませんが」
生真面目な疾風を理津がニヤニヤ顔で見つめ、静が微笑ましそうに笑みを浮かべる。


