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朱雀と別れた後から、ただただいつものように時が過ぎていき、露李はぼうっと四時間目までの時間を過ごしていた。
美喜が話しかけてくるのは嬉しかったがやはり、後悔の念に囚われていた。
あんな風に感情を出してしまったのは限りない失態だった。
四時間目も終わり、やはり上の空で海松が渡してくれた弁当を取り出す。
──申し訳ないことしたな。朱雀さんは心配してくれただけだったのに。
「おい」
今朝のデジャヴかと思うほど同じ調子で朱雀が話しかけてきた。
またびく、と肩が跳ねる。
「行くぞ」
また同じように、でも今朝とは違う優しさのある仕草で朱雀が腕をつかんだ。
美喜が素早く立ち上がって朱雀の手を外そうとする。
「ちょ、あんた何してんのよ。露李こっち来な」
「…美喜ごめん。私ちょっと行ってくる」
呆気にとられるも、渋々といったように席につく美喜。
廊下に出て、またしばらく歩く。
「どこ行くんですか」
「昼飯」
「私、お弁当置いてきちゃいましたけど…」
「俺が持ってる」
いつそんな間があったのか、朱雀の手には確かに露李の弁当が握られている。
「…その、さっきは悪かった」
朱雀が露李の腕から手を離し、ぶっきらぼうに言った。
拗ねているような口調だ。
「お前が風花姫のこと何も知らないみたいな言い方して」
すっと肩の力が抜けた。
朱雀と別れた後から、ただただいつものように時が過ぎていき、露李はぼうっと四時間目までの時間を過ごしていた。
美喜が話しかけてくるのは嬉しかったがやはり、後悔の念に囚われていた。
あんな風に感情を出してしまったのは限りない失態だった。
四時間目も終わり、やはり上の空で海松が渡してくれた弁当を取り出す。
──申し訳ないことしたな。朱雀さんは心配してくれただけだったのに。
「おい」
今朝のデジャヴかと思うほど同じ調子で朱雀が話しかけてきた。
またびく、と肩が跳ねる。
「行くぞ」
また同じように、でも今朝とは違う優しさのある仕草で朱雀が腕をつかんだ。
美喜が素早く立ち上がって朱雀の手を外そうとする。
「ちょ、あんた何してんのよ。露李こっち来な」
「…美喜ごめん。私ちょっと行ってくる」
呆気にとられるも、渋々といったように席につく美喜。
廊下に出て、またしばらく歩く。
「どこ行くんですか」
「昼飯」
「私、お弁当置いてきちゃいましたけど…」
「俺が持ってる」
いつそんな間があったのか、朱雀の手には確かに露李の弁当が握られている。
「…その、さっきは悪かった」
朱雀が露李の腕から手を離し、ぶっきらぼうに言った。
拗ねているような口調だ。
「お前が風花姫のこと何も知らないみたいな言い方して」
すっと肩の力が抜けた。


