【流れ修正しつつ更新】流れる華は雪のごとく


居間として使っている部屋は少し狭いので、広い部屋に集まる。

海松も同席し、風花姫組と有明組で分かれて向き合って座った。

露李は緊張した面持ちで秋雨を見つめる。

隣に座った水無月が手を握ってくれているが、気分は張り詰めたままだ。


秋雨が改まってこちらを向く。


「鬼の…世界と言ったな。ヒトとそうでないものがこの世にはいます。一般的にヒトは力を持たないもの、それ以外は私や姫、水無月や扇莉というような鬼や」


そこで言葉を切り、結と目を合わせた。


「あなた方のような妖(あやかし)。私共の世界では力の有無で分類していました。そして、私たち鬼の役目。神影家は今でこそ未熟ですが、元は鬼と守護者の総称として使われていた名です」


そこまで語ったところで、露李が挙手する。


「待ってください。神影では鬼は悪の象徴です。秋雨さんの話だと、風花姫を輩出する家系の本体は鬼だということになります」


「その通りです、露李姫」


「それではっ…巫女の里、あそこは何だと言うのですか?風花姫は、巫女を束ねる存在と聞いて育ってきました。神様は…」


「神…今となってはとても抽象的になってしまっていますが、失礼ですが、露李姫は祭られている神々の名をご存知ですか」


「勿論です。薄桜命、真紅命、焔命、火影姫命」


「その方々は、みな鬼です」


何も、言葉が出て来なかった。

隣にいる水無月も驚愕の表情を浮かべている。


「ちょっと待ってよ秋雨くん。それじゃ何、鬼は神様候補なわけ?」


「まあ、言うなればそのようなものだ」


「わー意味わかんない…」


珍しく黙りこむ水無月に視線を向けながら、結が身を乗り出した。


「じゃあ守護者の役目は何なんだ?」


「もちろん、風花姫をお守りすることです。そこは変わらない。しかしながら、この話を進めるにはまず世界の話をしなくてはなりません」


秋雨が眉間にシワを寄せる。