ぎゅっと目をつぶる。
拒絶の言葉も、甘んじて受けよう。
──どうか、どうかこの人達が私から離れていきますように。
私のせいでこの人たちを傷つけたくない。
露李は身体を固くして、彼等の返事を待った。
「知ってるっつーの。元から」
予想は大きく外れた。
呆れたような声に目を開ける。
朱雀の不思議そうな顔が視界に入った。
「…風花姫の報告は受けている。だが風花姫は露李じゃないのか?」
「姫様なんですから。それでも守るに決まってるじゃないですか」
知恩の笑顔。
「さ、食うぞ!おせーんだよお前ら!」
風雅が叫ぶ。
大地も隣で優しげに目を細めていた。
穏やかな雰囲気だった。
おずおずと箸に手を伸ばした露李を、海松含め六人は興味深く見つめていた。


