「怨み籠めちゃ駄目です!」
危険思考な水無月の腕の中でまたもや叫ぶ。
「えー」
子供か。
そう思ったとき、
「露李様」
聞き慣れた声が露李を呼んだ。
見ると、雪の上にどうしていいか分からないといった様子で佇む海松がいた。
険悪になりだした二人から脱け出し、そちらへ駆け寄る。
「ごめん海松ちゃん、私ほとんど何もしてない」
箒で掃いただけだ。
海松はブンブンと首を振り、また眉を下げる。
視線の先には険悪な雰囲気の二人。
「いいえ、寧ろ充分すぎです。ですが…何だか気を感じたので来てみたのですけど…」
目で何かあったのかと聞かれるが、言葉に詰まった。
「うーん…」
露李でさえよく分かっていなかった。
「でもとにかく、夜も明けましたし。皆さん起きてきてますので朝食にしませんか?」
この状況の打開策としてか海松が苦笑しながら提案した。
「そうしよう…」
ため息をついて二人の元へ戻る。
「ほら、二人とも!朝御飯ですよー!」
かなり強引に二人の争いは収束されたのだった。


