「桜ちゃん知らないの?」


「うん。だって、私の頭の中は仕事とぼうそ…なんでもない!」


思わず暴走族って言うところだった!


危ない危ない…


「?」


「で!何があるの?」


疑問に思っている愛奈を無視して話を続ける。


「えっと、文化祭だよ!…桜ちゃん、忘れてたの?」


「文化祭⁉︎やったー!

忘れてたっていうか、私仕事ばっかりでそういうの疎くてさ〜」



「あ、そっか、お仕事あるから仕方ないよね」


文化祭って言ったら学園2大イベントの1つ!


イベント好きな私がテンション上がらないわけがない!


「ちなみにね、今からクラスの出し物決めるんだよ!

…実は私、ちょっとやりたいことあるの!

こういう場で目立つ方のタイプじゃないけど、思い切って発言してみようかなって思ってて…」


楽しそうに微笑む愛奈。


「え⁉︎なになに?」


愛奈が何かを言い出すなんて珍しい!


せっかくだし全力で応援してあげたい!


「まだひーみつ!」


愛奈、すっごく楽しそう。


愛奈って、こう見えて正真正銘のお嬢様だから、家じゃ大人しくしてなくちゃいけないんだよね。


こういう場じゃないと普通の学生みたいにはしゃいだりできないし、張り切ってるな〜。


「席つけ〜出し物決めるぞ〜」


先生が教室に入ってきた。


「あ、時間みたい。じゃあ桜ちゃん、私頑張るね!」


「うん!」