翔side

「おい…今の…」


「ああ…」


「俺も驚いたよ…」


「桜って何者⁉︎」


愛奈を除いた全員が驚いた。


愛奈は俊の隣でぐっすり寝ていたから何も見ていない。


いや、見なくて良かった。


「やっぱりあいつはなにかある。俊、もう一度調べてみてくれ。」


「わかってる、もうやってるよ」


横を見ると目を食い入るようにしてパソコンと戦っていた。


「頼んだぞ」


最初は興味本位だった。


が…俺達が怯むほどの殺気。


一気に嫌な予感が溢れ出す。


もし桜が俺達の敵だったら…。


銀龍に派遣されたスパイ…なんてことも考えられる。


いや、桜を無理やり入れたのは俺達だ。


意図的に近づいて来たとは思えない。


いろいろな考えが頭をよぎる。


考えた末、不思議と桜が悪い人には思えなかった。


多分何かわけがあるんだ。


絶対秘密を暴いてやるからな…。