多分私がここに座ることが気にくわないんだよね。


もう床にでも座ってようかな…。


「…翔はどうしたいの?」


言葉が出ないみんなの手前、私が聞くしかなかった。


「こっちこい」


ブスッとした顔をして、目線で翔の隣を示す。


翔の隣に座れってことかな?


「亮太、いい?」


「ももももちろん!ど…どうぞ!」


クスッ…怯え過ぎでしょ。


私は翔の隣に腰を下ろす。


いつのまにか殺気はなくなっていて、少し口角が上がっているのがわかった。


ちょっとしたことで拗ねたり喜んだり…翔ってなんか子供みたい。


「……桜、すごいね。翔の殺気で怯まないなんて」


俊が明らかに疑うような目つきでニコッと笑った。


「え⁉︎えと…それは…私、ちょっと鈍感だからかなぁ…えへへ〜」


俊鋭い!


てか明らかに怪しまれてる…まずい。


「そっそれより!下にいるみんなに挨拶しなくていいの?翔」


これ以上聞かれるとまずい気がして話を切り替えた。


「そうだな雅樹、下に集めてくれねぇか?」


「りょーかい」