しばらく風に揺られると、大きな建物が見えてきた。


近くにたくさんのバイクが止まってて、人もたくさんいる。


「着いたぞ」


バイクを止めると、スッと降りて地に足をつける。


「ありがと。……ここが…銀龍の倉庫…」


私達の目の前には見上げるほどの倉庫。


大きいけど、天桜よりは全然かな…なんて思う私はひねくれてるのかな。


素直に『大きい』って言えばいいものを…。


天桜ラブ過ぎるってことだよね!


「「「「「こんにちは‼︎」」」」」


翔達を見た途端、仲間の人達が一斉に挨拶をした。


「ん」


当然のごとく先頭を歩いていく翔。


「よお〜」


それに続く俊。


「みんな元気だった?」


親しみやすい笑顔で返す亮太。


「……」


雅樹は無言だけどいつものことみたい。


「こんにちは」


愛奈も手馴れてる感じ…よく来てるんだろうな…。


私はここにいるのが気まずくて、黙ってみんなに着いていった。