「翔!大丈夫⁉︎」


戦闘を終えた私は急いで翔の元へ駆け寄る。


振り向くと翔はすでに起き上がっていた。


「ああ、もう回復したさ」


周りを見るとみんなも倒し終わっている。


つまりこの勝負は…


「天桜の勝ちだーーー!」


無事なみんなが叫び出す。


「みんなーー!嬉しいのはわかるけど倒れた仲間の手当てが先!軽い怪我の人は奥の部屋に運んで、重傷の人は病院に連れてって!」


「「「「「はい!」」」」」


みんなが動きだした。


「普通の病院に連れてっていいのか?」


不思議に思った翔が聞いてきた。


そう、普通に連れて行ったら「どうしてこうなったのか」「警察には言ったのか」なんて言われそうだしね。


「私達の先代が今医者やってるからいつもそこで診てもらってるの!」


先代なら理解してくれるし、とっても頼りになる。


「なるほどな」


「翔は?大丈夫?病院一緒に行こっか?」


一発だったといっても、あの如月のパンチを受けたんだもん。


「俺は大丈夫だ」


軽く笑ってみせる翔を見ると、私も少し安心できる。


「そっか、なら良かった。でもこれからは無茶しないでね?」


「ああ、わかったよ」


私達は幹部室へ向かった。