愛奈はさっそく俊を連れて、ソフトクリームの方に行った。


(じゃあ私は噴水!)


「翔!噴水の方に行こ!」


「ああ」


翔の手を引いて、噴水の方へ走って行く。


噴近づくと水しぶきがかかってきた。


「きゃっ!」


水に当たるのが楽しくなって、私は水が溢れないように囲っている大理石の上に登った。


「滑って噴水に落ちるなよ?」


「大丈夫大丈夫!っえ⁉︎」


翔の方を見て、気を抜いた瞬間私は体が傾くのをかんじた。


(まずい!…撮影ができなくなっちゃう!)


ぐいっ


腕を引かれ、体が宙に浮く。


閉じていた目を開けると、斜め上に翔の顔があった。


今の私はいわゆるお姫様だっこ状態。


「ったく。だから言っただろ?」


「ありがと、翔!」


(あ!今の使える!撮ってくれたかな?)