「とりあえず、俺がいない時に酒は飲むな」


(……ホントに何があったの⁉︎)


「……ん?あれ?今日学校じゃない?時間…」


部屋の時計に視線を動かす。


針の指している数字は…


「ぎゃ!もう11時⁉︎どうしよう〜」


「仕事だった、とでも言っとけ」


慌てる私と違って翔はいたって冷静。


「うん。そうする。翔達は?どうするの?」


「俺たちはもともとそんなに行ってなかったからいい」


(え?いつも一緒に行ってるじゃん)


「あれ?でもいつも送ってくれてるよね?」


「それは留年防止の出席日数稼ぎだ」


「なるほど…って愛奈!」


私は、おそらく真面目に学校へ行っているであろう愛奈のことを思い出した。