「…朗、でない」


げっそりした私はやっと部屋から出てきた。


「え?」


駿平や夏希がいないのを見ると朗だけはここに寝泊まりしてずっと待っていてくれたんだろう。


「情報が全くでないの!3日も調べ続けたのに、ちっともでない!」


「よく調べた?桜にハッキングで勝てる人なんていないだろ?」


(私だってこんなの初めて…)


「わかってる…でもでない。絶対おかしい!」


「桜、どこの族なのかを調べたの?」


「うん、そうだよ?」


(普通そうでしょ…あ!)


「あ!そっか!」


私はあることに気づいた。


「気づいたみたいだね」


「うん!ありがと!朗。でもそれなら、ハッキングよりも直接当たった方が早いかも!」


そう言って私はある場所に向かった。