桜side

「桜ちゃーん、愛奈ちゃーん。お待たせ〜」


向こうからみんなが走ってきた。


それを見て愛奈がホッとした顔をする。


だから大丈夫だって言ったのに〜。


「亮太おつかれ〜。みんなの案内ご苦労様!」


「「「「……………」」」」


急にみんな黙り込んでしまった。


えっ、私何か変なこと言ったっけ⁉︎


「?どうしたの?みんな」


私の行動を思い返すけど、特に変なところは思い当たらない。


そんなに固まられると怖いんだけど…


「俊〜動いてよ〜」


愛奈が俊を覗き込むように見る。


ツンツンとつついても何の反応もない。


みんな顔を赤くして硬直状態。


さっきの喧嘩で頑張りすぎたとか?


え、頑張りすぎて硬直しちゃう?


意味わかんないんだけど。


「わ…悪りぃ」


やっと翔が反応してくれた。


「大丈夫?顔赤いけど…」


熱…なわけないよね…


「ああ、何もねぇ。それより海行くぞ」


顔を背けるように海の方を向いた。


「うん?」


まあいっか!


私達は海へと駆け出した。