コンコンッ


「どなた?」


ドアの向こうから凛とした声が聞こえた。


多分愛奈のお母さんの声。


「お母様、愛奈です」


「入って」


綺麗な通る声…


声から上品さが伝わってくる。


「失礼します」


愛奈がドアを開けると、信じられないほど豪華な部屋があらわれた。


「すごっ」


「お母様、ただいま戻りました」


愛奈からしたら普通の部屋みたい。


さっきの玄関でも頭クラクラしそうだったのに…ここはその何倍もすごい。


いったいいくらかかってるんだろう…


「おかえりなさい。そちらの方は?」


部屋に見とれて自己紹介を忘れていた。


え!…あ!私だよね?


「あ!初めまして!愛奈ちゃんの友達で舞天桜といいます」


「ふふっ。元気の良いお友達ね」


とっても優しそう…