逃げながらも翔がクレープを食べるから、どんどん減って無くなってしまう。


「翔ずるい〜」


そんなにミックスフルーツの味食べたかったのか…


「亮太、そんなにほしいならもう一回買いに行く?」


駄々をこねる亮太が少しかわいそうになってきた。


翔だって、一口くらいあげればいいのに。


男同士だし気にしないでしょ。


「鈍感…」


「え?雅樹なんか言った?」


「別に」


何か聞こえたと思ったんだけど…


「もういい。諦める」


亮太がしょんぼりしてしまった。


なんだか捨てられた子犬みたい。


「大丈夫?亮太」


私は亮太を覗き込むようにして聞いてみた。