「合い鍵って… 吉川さんと玲音って本当に一緒に暮らしてるの? ただの噂だと思ってたけど…」 「ち、ち、違うよっ! 一緒になんて暮らしてないっ!!」 慌てて否定すると、玲音も私に続いた。 「そうそう。ただ合い鍵もってるだけだよ。ね、りりちゃん?」 「う、うん」 「とにかく、今日の帰りに昇降口のところで待ってるからさ」 そう言って遠山くんが自分の教室に戻ろうとすると、 突然玲音が私の耳元に唇を寄せて小さな声でささやいた。