幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)

いつも泣きそうな顔をして下を向いていることの多かった玲音だけど、

パトカーや救急車を見つけたときだけは嬉しそうに顔を輝かせたから、

気がつけば、玲音を喜ばせるために必死になって救急車やパトカーを探すようになっていた。



「そういえばさ、りりちゃん、誕生日プレゼントにおばさんからパトカーもらってたよね」



笑いを噛み殺しながら玲音が私の顔を覗き込む。



「あー、あれは結構へこんだね……」



玲音を喜ばせるためにパトカーや救急車を必死になって探している私を見て

私が乗り物好きだと勘違いしたお母さんが

サプライズで巨大なパトカーをプレゼントしてくれたことがあった。


箱を開けたときのショックといったらなかった。



「俺、あのパトカーもらった記憶がある」



含み笑いをしている玲音をキッと睨む。