幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)

玲音といつも通りの時間に家を出てバス停へ向かって歩いていると、

サイレンを鳴らしたパトカーが通り過ぎた。


「あ、玲音、パトカーだよっ!!」



「わーっ、ホントだ~!! 

……って、りりちゃん、俺、もう高校生なんだけど…」



「…は、ははっ。そうだったね」



ついつい、昔の癖で…

乗り物好きだった玲音は、小さい頃、パトカーや救急車を見つけるたびに喜んでいた。



「やっぱり、りりちゃんのなかでは俺はいつまでたっても"可愛い玲音くん"のままなんだね…」


視線を落とした玲音に追い打ちをかける。



「残念ながら最近はあんまり可愛くないけどね?」



「りりちゃん、ひどい…」



大げさに肩を落とした玲音を見て、

クスリと笑った。