ムスッとしたまま立ち尽くしている玲音をぐいぐいとひっぱって、
保育園が見えなくなったところで玲音に詰め寄った。
「もうっ!
バイト先にまで来て、あんなこと言わないでよ!!」
「だって、あいつなんかムカツクんだよ。
軽そうだし、チャラそうだし。
あんな奴と一緒にバイトしてるなんて気が気じゃねえんだよ」
「圭介さん、少しチャラい感じはするけど悪い人じゃないよ?
すごく仕事も出来るんだよ?」
「りり花はそういうところが甘いんだよ。
お前はなんにもわかってないんだから黙って俺の言うこと訊いておけばいいんだよ!
もう、お前は高校生なのっ!
いいかげん自覚しろよっ!!」
「私、べつに玲音みたいにモテないもん」
「つべこべ言うなっ!!」
玲音に手首をつかまれて、玲音にひっぱられながらマンションに戻った。
ムムっ……
なんか、ムカツク。
めちゃくちゃムカつくっ!!
自分は他の女の子といちゃいちゃしてたくせにっ!!



