恋涙ーkoinamidaー

心配・・・かけちゃったよね？


「ごめん・・・なさい」


「別に怒ってる訳じゃ


ねーから」


わかってる・・・


だけど これ以上


迷惑をかけたくなかった


涙が頬を伝ったのが


わかった


なんで・・・こんな時に


すると 陽也君は


私の方に振り返って


指で涙をすくった


「・・・もういいから」


「え？」


もういいって・・・何が？


ぎゅ


陽也君は 突然私を


抱き締めた


「震えてる・・・


怖かったよな？」


あ・・・知らない内に


震えてたんだ


気付かなかった・・・


でも さっきは確かに


怖かった・・・


「陽也君・・・私ね」


「・・・無理すんな」


「え？」


陽也君は 私の肩を押した


そして 私を見た


「那未は・・・無理してる所があるから


俺の前では 無理とか


我慢とかすんなよ？」


「・・・」


どうして・・・こんな時に


そんな事を言うの？