恋涙ーkoinamidaー

電話を切って 窓の外を見る


夜景がよく見えるな・・・


ここって 最上階だっけ?


ガチャ


「陽也君?」


振り返ると 那未が私服姿で


立っていた


私服・・・可愛いな


「よかった・・・居た」


「え?」


「帰っちゃったのかと思った・・・」


そう言いながら 悲しい顔をしている


そんな顔すんなよ・・・


俺は 那未に近付いた


ぎゅ


そのまま抱き締める


「・・・どこにも行かないから


安心していいよ」


「うん・・・」


ドキン ドキン・・・


こんな風に ドキドキするのは


初めてに近かった


「帰らなくて・・・いいの?」


「ああ・・・恭平の家に


泊まってる事になってるから」


那未の肩を押して 頬に触れる


ほんの少しだけ ビックリしていた


「・・・怖いか?」


「少し・・・ でも大丈夫だよ?」


「俺の前では 無理しなくていいから・・・」


だから・・・大事にしたい


那未を 大事にしたいから


「・・・うん」


きっと 那未には


何もないんだ・・・


守るものも 失うものも


「ほら 疲れただろ?


もう寝よう? な?」


「・・・寝るまでそばに居て?」


「ああ・・・居るから


安心しろ」


俺は 那未の部屋に案内された


やっぱり・・・広いな