本当に来たんだ・・・


少しビックリした


私と里佳は 陽也君の所に


向かった


「・・・陽也君 どうしたの?」


私は 思わず声をかけた


なんか・・・機嫌悪い?


「私 先に帰るね?


山宮君 悪いんだけど


那未送ってあげて?」


そう言うと里佳は


手を振って どこかに行ってしまった


「あれ? 那未ちゃん!?」


声をかけて来たのは


他校の男子・・・


「今帰り? よかったら


俺送るよ?」


「・・・えっと」


ガシ


すると 陽也君は


私の手首を掴んだ


「行くぞ」


「あ・・・はい」


私は 陽也君に引っ張られた


ドキン ドキン・・・


何か 話さなきゃ


でも 何を?


会話がない・・・


しばらくすると 陽也君は


足を止めた


「・・・ちょっとさ 話があるんだ」


「え?」


そう言って 私の方を向いた


「・・・その前に1ついいか?」


「何?」


「まだ・・・綾斗の事


怖いか?」


ドクン


どうしてこんな事を


聞いてくるのかわからなかった


でも・・・綾斗の事は


「・・・怖いよ」


俯きながら そう言った


ぎゅ


突然 陽也君に抱き締められた


「陽也君?」


ドキン ドキン・・・