やだ・・・なんで?


「あ・・・ごめんなさい 私」


声が震えているのが


自分でもわかった


「・・・大丈夫か?」


「・・・」


心配してくれているのに


「寒い・・・」


自分を抱き締めるように


手で腕を支えた


思い出したくなかったのに


忘れていたのに・・・


どうして?


身体が震えているのがわかった


ぎゅ


陽也君に もう1度


抱き締められた


「大丈夫だよ・・・そばに居る」


「・・・」


そう言いながら 陽也君は


私の頭を 撫でていた


ドキン ドキン・・・


「ごめん・・・なさい


私・・・綾斗の事


思い出して・・・わざとじゃないの」


「うん わかってるから・・・」


陽也君は 私が落ち着くまで


抱き締めていた