学校を出て しばらくした時


「那未ちゃん!」


1人の他校の男子が


声をかけて来た


「よかったら一緒に


帰らない?」


「ちょっと! いい加減に


しなさいよ!?」


里佳がそう言うと


男子は 小走りで逃げた


「・・・ありがとう 里佳」


「全く・・・懲りないわね!」


そう言いながら 里佳は


腕を組んでいた


私がもう少し ちゃんとしていれば


里佳みたいに 強気な態度で


言えるのに・・・


「ごめん! 那未・・・


私 今日ピアノだった」


「いいよ」


「本当にごめんね!?


何かあったら スマホ鳴らして?」


「・・・うん」


そう言うと 里佳は


走って帰って行った


残された私は また1人で


帰る事になってしまった