「まあ・・・警戒されても


無理ないよな?


俺は帰るから ゆっくり休めよ?」


そう言って綾斗は


エレベーターに向かった


私の鞄から鍵を出して


ドアを開ける


ガチャ


パタン


胸に手を当てると


ドキドキ言っている


『お前は俺から逃げられない』


だけど・・・さっきの


綾斗は別の人みたいだった


何を考えているのかわからない


もしかしたら 計算かもしれない


靴を脱いで リビングに向かった


ガチャ


電気をつけて ソファーに


横になる


私は スマホを取って


里佳にさっきの事をLINEした


【マジで!? それ絶対


綾斗君何か企んでるよ!


気を付けた方がいいよ!】


そう・・・だよね


【うん・・・そうだね】


【もしかして 綾斗君の事


許そうとしてる?】


それは・・・どうなんだろう?


私は 綾斗を許そうとしてるの?


助けてくれたのに


もしかしたら何か企んでるかも


しれない・・・