・・・帰り道


私は俯きながら 歩いていた


隣には 里佳が居る


「あれって 那未ちゃんだよな?」


「超可愛いー・・・」


なんて声が さっきから


聞こえて来る


鞄の紐を持つ手に少し


力が入る


「あ・・・山宮君だよ!」


ドキン


里佳の声で 少しだけ


顔を上げる


そこには 陽也君と恭平君が


立っていた


だけど すぐに俯く


その時


フワ


え? 何これ?


何かが頭に乗ったのがわかった


「それ・・・着てろ


パーカーだから


フード被れよ?」


陽也君は そう言いながら


照れていた


私は 陽也君のパーカーを着た


少し・・・大きいな


ブカブカだ


なんかワンピースみたい


「那未 可愛いー


てか 山宮君やるねー」


里佳は そう言いながら


陽也君を少し冷やかしていた


あ・・・フード被らなきゃ


フードを被って 俯いて


いれば大丈夫だよね?