「おい!なんなんだ、てめぇは!!人に氷ぶっかけやがって!!」
「いま女を口説いてたのがわかんなかったのかよ?!ムードぶち壊しやがって!」
「覚悟はできてんだろうな!?あぁ!!?」
そう凄む3人は霧島くんに今も殴りかかろうとする勢い…!
どどどうしよう?!!
まさかこのまま乱闘騒ぎにならないよね?!
ハラハラしながら私は遠くから見守っていると…。
「……あんたら。何にもわかっていないようだから、もっと頭冷やした方がいいな?ほらよ、もう一杯。」
と、霧島くんはそう平然と言ってのけると、持っていたかき氷の中身全ての氷を一人の顔面に思いっきりぶつけた!!
!!!
こ…氷が…相手へ直撃ッ……!!
途端に背筋が凍るのを私は感じる!
「…てめぇっ!!!!何しやが、」
「それは俺のセリフだな。てめえら俺の女になにしてくれてんだよ…?」
と、霧島くんは相手の眼を見据えた。
その姿は冷静さを装っているが、右手に持っているカップが霧島くんの握力ですでに原形が無い…!
というか、完全に破壊されていた!
今まで霧島くんが怒っている場面を何度か見てきたけれど、今日は珍しく怒鳴らない…。
でも、そのせいかな?
怒鳴らない時の方が何倍も恐ろしいよ……!!
それは相手にも伝わったのか、例の3人組は霧島くんを見たままぴたりと動かなくなってしまった!