ひゃああぁぁぁ!!!




霧島くんの温もりが背中全体にぃぃーーー!!!




さっきよりも肌と肌が直接触れて、物凄くくすぐったいんですけどもっ?!!



それに抱きしめられてから胸の奥がキュッてなってて、それがなかなか治らないぃぃ!!




でもそんなオーバーヒートしている状態にも関わらず、心の隅っこでもう一人の冷静に判断している私がいた。




…抱きしめてくる霧島くんの表情は見えないけど、いつもの彼らしい余裕は感じられない。


どうしてか、切なくてすがるような気持ちがしくしくと伝わってくる。




なんでこんな気持ちになるんだろう…。



抱きしめられただけなのに、相手の体温だけじゃなくて心も理解できるものなのかな。




また私の中で霧島くんへの想いの花が咲いていく……。



「あの、霧島くん…?私は別に霧島くんのこと“ダサい”なんて一度も思った事はないよ?
ただね、あの時はなんていうか、とても嬉しかったの!!」


「嬉しい…?」


「うん!だって、霧島くんが私なんかのためにそこまで真剣に考えてくれていたなんて、マリコさんを通してだけど知れてすごく嬉しかったんだ!!」


「…………。」


「そ、それにね?あと、霧島くんの照れた顔が凄く新鮮だったっていうか…、かわいいな!って思って!!」


「…………。」




あれ?



反応がない??



私なにか変なことを言っちゃったかな!?




………………。




…………。





って!!




しまったぁーー!!!




いま私、霧島くんに対してタブーな言葉を使っちゃったよーー!!!




“かわいい”なんて死んでも言ってはいけない言葉だったじゃないっ!!