「やーん!可愛すぎっ!!あんな彼が欲しいなぁ~~。」


「オイ!俺という彼氏がいんのに他の男の話をすんなよな……。でも、芸能人とかじゃねえの?あの男。」


「彼女が羨ましいなぁ~~。どうやってあんなイイ男を手に入れたんだろ??」



所々から聞こえてくる各カップルのひそひそ話…。




こ、これは、




間違いなく霧島くんのことを言ってるよね?!



そして“ついでに”という感じで私のことまで言われてる……??!



だんだん周りの目が気になってきた私は、霧島くんの裸から意識が逸れてきていた!



「ねぇ、下に降りたら連絡先きいてみちゃう?」


「そうだね!彼女には悪いけど、ダメもとできく?」



!!?



ま、まずいっ!!!!



霧島くんが他の女の子たちに狙われつつあるっ!!




その瞬間、羞恥心よりも危機感の方が私の中で勝った!



「霧島くん!!もうちょっと後ろにつめてもらえますか!?」


「え?ちょっ、咲希!?」



このままじゃ霧島くんがお姉さん達の餌食になっちゃう!!



そんなの絶対嫌だよ!



私は無我夢中で霧島くんが乗っているゴムボートに急いで乗ると、


「お願いしますっっ!!!」


と係りの人に発射するよう強く促した!



「それでは、いっきまーす!レディー、ゴー!!」



バシャッ!!



ゴオオォォォーーー




「ぎゃああぁぁぁぁ!!!!」




そしてなんとも情けなく、且つ、とんでもなくマヌケな悲鳴をあげながら私は降下していったのであった……。