《こ、ここは、入口なので、人通りの邪魔になってしまいますので、えっと……。プールの中でお願いします!!》


唯ちゃん…、


それはちょっと違う気が……。


「ピュア子ちゃんのダチ??!なになに!?こんなところでなにしてんの!?」


「出たわね、ピンクメッシュ!!やっぱり咲希たちのデートの邪魔してたわね!?アンタがアクアランド行くって風の噂で聞いたら、居ても立っても居られなくなってバイトとして潜入したらさっそくお出ましだよっ!!!

いい!?咲希に手を出したら許さないんだからね!!今日はあたしの目の光るところに居てもらうから、そのつもりでいることね!!ピンクメッシュ!!!」


「ええぇぇ~~!!!んなの誰がきめたんだよ!それに俺には“准平”っていうカッコイイ名前が、」


「霧島王子ッ!!このピンクメッシュはあたしたちが黙らせますので、咲希と存分にお楽しみ下さい!」


「ちょっとちょっと!千枝っち!それは無いんじゃないの!?まるでそれじゃ俺が疫病神みたいな言い草ジャン!!ヒデー!」


「さんきゅ!恩に着る!行こうぜ、咲希。」


「え?!あ、あの、いいのかな?!!」


なんだか准平くんがちーちゃんに捕まってて可哀想に見えてきちゃった。




《咲希―!!王子と達者で暮らせよーーー!!!》


《咲希ちゃーーんっ!!騙してごめんねぇーーーー!!でもこれは私達からのプレゼントだから受け取ってねえーーー!!霧島くんといつまでもラブラブでねえぇぇぇーー》



ぎゃあぁぁっ!!


メガホン越しで言わないでえぇぇ!!!



「だってよ、咲希!よかったな?良いダチでさ。」


「~~もうっ!そんなこと言ってるけど、霧島くん今思いっきり笑ってるじゃない!!」


「ん?なんか言ったか?……プクククッ。」


「っ!もう、馬鹿ぁーー!!」



私達は周りの視線を浴びながら、その場を後にしたのだった…。