でも心配して忙しい中、わざわざ電話してきてくれたんだ。


「ありがとう、ちーちゃん。実は自信無くてなかなか更衣室から出られないでいたんだ!」



「大丈夫、大丈夫!!めっちゃ似合ってるから安心しなって!!!」


『大丈夫、大丈夫!!めっちゃ似合ってるから安心しなって!!!』




…………………ん!!??



今ちーちゃんの声が二重に聞こえてきた!??



すると電話の向こうでもう一つ声がした!


『ちょっと千枝ちゃん、声大きすぎっ。』


『あ”……。あぁ!あたしそういえば部活中だった!!ごめん、咲希!!一旦切るわ!ナハハハハ』



ブチッ。


ツーツー…



「な、なんだったんだろう…。今の電話は。」


とっても謎な現象だった。








電話の後、私はちーちゃんのアドバイス通りに着替えてすぐに更衣室から出た。


霧島くん、待ってるだろうな!


急いで外へ出ると強い陽ざしが肌を射す。


同時に巨大なアトラクションが目に飛び込んできた!



「凄い……。ある意味、本当の“島”みたい……。って!驚いてる場合じゃなかった!えっと、霧島くんは…?」


きょろきょろと辺りを探していると、近くで一際賑やかな声が聞こえてきた!



「霧島くん来てくれたんだ!!感激ッッ!!!」


「本当だよ!!霧島くんプール興味ないって言ってたからさ!」


「理人がいないとつまんないもん!」


「そうそう!それになんといっても7組のリーダーだもんね!霧島くんは!」


キャッキャッ!!




あ!


霧島くん、いた!!



だけど水着を着た女の子たちが霧島くんを取り囲んでいて、なかなか彼に近づけない。


それにしても、いま霧島くんに話しかけてる女の子たちって確か屋上にいた子達だよね??


……ということは、霧島くんのクラスメイト?


「今日の理人すっごくカッコイイっ!!!水着似合ってるし!!」



ほ、本当だっ!!!



女の子たちの間から覗かせる霧島くんの水着姿はこちらが息をのむほどに素敵で、とても男らしい……。



左耳の揺れるピアスと鎖骨を綺麗にみせるネックレスが太陽の光によって時々キラリと光って、霧島くんをより一層眩しくさせる!