娯楽の街、プレタミューズには誰でも参加出来るオークションと、資産に縛りがあるものとがある。
それは外交を行う街の住人であれば誰もが知っていることだ。
「当然でしょ、ジストさん情報屋だよ? 資産が三百億越えの限定オークション、因みに現在参加資格を持つのは世界に八百二十六人。内、ノービルティアには三百二十七人。なんなら他国の内訳も言おうか?」
リゼは感心したように、いいえ結構ですよ、と答えた。
「素晴らしい情報量ですね。では、これも知っていますか。SS級の珍品が取り引きされる……プラチナオークションという存在を」
エナが首を傾げる横でジストは少し考え込む素振りを見せる。
「名前だけは。確か……六人だか七人だかで構成されてると聞いたかな」
「それは少々情報が古いようですね。現在は八人になっています」
そうか、と呟くジストは正(マサ)しく情報屋らしい表情をしていた。
良く言えば真面目な、悪く言えば小賢しそうな面持ちで、より情報を明確にするために彼は端的な質問を繰り出す。
「資格は?」
「資産一千億に加え、家柄が求められます」
たったこれだけの答えで、彼は得心がいったらしい。
同時に興味も薄れたらしく、体の重心を後方に下げて緩慢な仕草で煙草に火をつけた。
「ってことは……ああ、増えたのはダルの若造か」
「流石ですね。その様子だと残り七人の見当もついているのでしょうね」
ジストが吐き出した煙が風下に居るエナの方に流れていく。
普段は文句を言うエナだが、この時ばかりは煙の存在など気にも止まらなかった。
「家柄と言われりゃ、まあだいたいは、な。少なくとも、目の前に二人居るわけだし?」
「儂はあんな悪趣味なもんに参加なんぞせんわい」
ハリスグランが突如会話に飛び込む。
ジストは不可思議な笑みを浮かべた。
「あんたはそうでも、あいつは違ったろう? 今の話だとプラチナは家名で参加するみたいだし? だとしたら、参加資格は引き継がれてるはずだ」
エナは口をあんぐりと開けてその会話を聞いていた。
ジストが言う『あいつ』が誰を指すのかは皆目検討がつかなかったが、彼の人脈は想像以上に多岐に渡っているらしい。
それは外交を行う街の住人であれば誰もが知っていることだ。
「当然でしょ、ジストさん情報屋だよ? 資産が三百億越えの限定オークション、因みに現在参加資格を持つのは世界に八百二十六人。内、ノービルティアには三百二十七人。なんなら他国の内訳も言おうか?」
リゼは感心したように、いいえ結構ですよ、と答えた。
「素晴らしい情報量ですね。では、これも知っていますか。SS級の珍品が取り引きされる……プラチナオークションという存在を」
エナが首を傾げる横でジストは少し考え込む素振りを見せる。
「名前だけは。確か……六人だか七人だかで構成されてると聞いたかな」
「それは少々情報が古いようですね。現在は八人になっています」
そうか、と呟くジストは正(マサ)しく情報屋らしい表情をしていた。
良く言えば真面目な、悪く言えば小賢しそうな面持ちで、より情報を明確にするために彼は端的な質問を繰り出す。
「資格は?」
「資産一千億に加え、家柄が求められます」
たったこれだけの答えで、彼は得心がいったらしい。
同時に興味も薄れたらしく、体の重心を後方に下げて緩慢な仕草で煙草に火をつけた。
「ってことは……ああ、増えたのはダルの若造か」
「流石ですね。その様子だと残り七人の見当もついているのでしょうね」
ジストが吐き出した煙が風下に居るエナの方に流れていく。
普段は文句を言うエナだが、この時ばかりは煙の存在など気にも止まらなかった。
「家柄と言われりゃ、まあだいたいは、な。少なくとも、目の前に二人居るわけだし?」
「儂はあんな悪趣味なもんに参加なんぞせんわい」
ハリスグランが突如会話に飛び込む。
ジストは不可思議な笑みを浮かべた。
「あんたはそうでも、あいつは違ったろう? 今の話だとプラチナは家名で参加するみたいだし? だとしたら、参加資格は引き継がれてるはずだ」
エナは口をあんぐりと開けてその会話を聞いていた。
ジストが言う『あいつ』が誰を指すのかは皆目検討がつかなかったが、彼の人脈は想像以上に多岐に渡っているらしい。

