──*──*──




零「さあ、あとは貴女だけですよ?」



麻亜「………ッッ」



物の見事に7分で終わらした私たち。


もちろん、王覇の方には1人も出していない。



麻亜「アイツや夏々や紺野蒼依のせいよ!!!
私の陸だったのに!!」



零「お嬢は関係ないのではないでしょうか?」



麻亜「関係あるわよ!!
陸の回りに女がいるのが気にくわない!!」



だから…。



蒼依「有紗も殺してお嬢様も殺すのか?」



麻亜「何が悪いの!?
全部あんた達が悪いんだから!!」



全部やったのも人のせい。


けして自分は悪くない。


そう思えば自分が楽に思えるからって。


………ホントなんて寂しい人間なんだろう。



麻亜「もう殺してやる!」



"恋"という感情のせいで彼女をこんな風にさせるなんて。


そんな感情なら捨ててしまえばいいのに。


そんなに苦しむくらいなら無理に持たなくても。



──パシッ



蒼依「なんて可哀想な人間。
回りに手を出すやつはたくさんいた。
だけど自分から払い除けてどうする。」



麻亜「離せ離せ!!!」



そう叫びながらポケットに入ってたのかナイフを振り回す。


このナイフで夏々も殺すつもりだったんだ。


なんてこんなときに呑気に考えてしまう。



蒼依「手を差し出す奴がいる。
でもお前は自分で払い除ける。
そんな自分が嫌じゃないのか?
素直に手を握れない自分に嫌気が差すんじゃないか?」



麻亜「黙れ黙れ!!」



──シュッ



蒼依「………ッッ!
有紗を殺して愛する人に嫌われ。
話すことも会うこともできない。
自分がどうしたいかわからなくなった。
責任を逃れようとして他人に押し付け自分は逃げる。」



まさか、顔に傷つけるとか。


男だったらもう殴ってるよ。


女の子は優しくしなきゃいけないから殴らないけど。