誰よりも大切なひとだから。




「だいぶ、食べ過ぎた」


「これ、夕飯食えねぇわ!」


パンケーキが皿の上から消える頃には、私のお腹は満腹だった。


夕飯食べれるのかなーと心配になる。
晩ごはん、焼き肉って、言ってたような……。


でも、私は例外ではないようで、長野くんもちょっとしんどそうだ。


すると、また東先生がやってくる。


「これもやるわ。食べ」


無理だよ、先生。お腹いっぱい。


そう口にするまでに、目の前にお菓子が置かれると、声になるのは全く違う私の言葉。


「あー!これ、私の大好物!!」


私の近所のスーパーしか、売っているのを見たことがない、幻のお菓子!!


私の家の真裏に住んでいるクラスメイト、繭(まゆ)が手土産に持ってきたものらしい。


「近藤さん。好きなん??いっぱい食べなよ」


里ちゃんが優しくすすめてくれるが……


「どうしよう……。食べたいけど、めっちゃお腹いっぱい」


冗談じゃないくらい、お腹は満腹。


さっきの先生のパンケーキで、すでに別腹は使ってしまった。


「俺、このお菓子初めて見た。どんなお菓子なん??」


興味本位で、長野くんがひとつお菓子を手に取る。


「外はパイ生地なんだけど、白あんとかかぼちゃあんとか、入ってるの。私ん家の近所しか売ってるの見たことない」


「へぇ、なんかうまそうやん」


「美味しいよ。私、大好き」


食べたいけど……お腹いっぱい。
丸々一個食べれる自信ない。


今度、スーパー行ったら、買おうかな……。