小さくだけど、声も聞こえてくる。
「おいおい、総長さんがいねぇじゃねぇか」
「竜はあとでかっこよく登場するんだよっ」
敵のトップらしき人が四人を見下すように睨むが、郁人くんは笑顔でそれを跳ね返す。
「てかお前ら、何?こんなところまで来て。うぜぇんだけど」
瀬戸川さんが挑発するように言う。
その言葉に、敵のトップらしき人はチッと大きく舌打ちをする。
「俺の弟たちが、お前らにボコボコにされたっつーんで、兄貴らしく借りを返しに来たんだよ。あ?よくもやってくれたなぁ」
「ブラコンかよ」
敵のトップらしき人は、隣にいるその人の弟っぽい人の肩に手を回し、そう言う。
小さくボソッと呟いた瑛士さんの声は、敵のトップらしき人には届いていない。



