「いいから速く!」 藍島さんに背中を押され、無理やり私を校舎内へ入れる。 「いいか、バイクのエンジン音は聞かなかったことにするんだ」 「え、でも、」 「いいな」 藍島さんの鋭い目つきと迫力に、私は黙り込んだ。 ……頷けないよ。 守られる立場になったけど、何も知らなくていいの? 何も知らずにのうのうと過ごせっていうの? それとも 私のことはどうでもいいけど、博からのお願いだから、とりあえず安全なところにいろって? ……一番最後の考えが、一番近いのかもしれないな。