「多分な」 ここのラインは曖昧だが、きっとあいつの過去が一番ひどい。 瞳の奥が真っ暗で、光をひとつも灯していなかった。 それほどの過去を抱えている証拠だ。 「蒼も見てただろ、あいつのこと」 俺は横目で、蒼のことを見る。 蒼も俺と同じように、あいつを観察していた。 「いまいちわかんねぇんだよな、あの女」 蒼は地面に寝転がり、投げやりにそう言った。 チッ、と蒼は小さく舌打ちをする。 「隠し事が多すぎんだよ、あいつ」