一之江先生がそう言ったあと、今度は円堂さんが一歩前に出て話し始めた。
「お前らに時々試練を与え、それを通して強くさせたんだ。力も心も」
力だけじゃなく、心も?
そして次は、プールを貸切で貸してくれた高橋さんが口を開いた。
「僕らが神雷を去って、神雷が少しばかり弱くなったことを耳にしました。たとえそれが噂だとしても、そんな噂が流されてしまってはダメだと思いました」
神雷の先代としては、聞きたくないもんね、そんな噂。
きっと、神雷に負けた族が、腹いせにと思って流した噂だろう。
だけど、きっとその噂が彼らを少しだけ不安にさせた。
神雷はこの先、大丈夫かと――。



